とりあえず結論、最高のカメラです。
Cinema LineのAPS-Cセンサー搭載カメラとして登場したSony FX30。
筆者は発売当日にゲットしたのちに3ヶ月間使用してきました。
今回は数字的なレビューではなく、使用感を中心にFX30の3ヶ月レビューをしていきます。




数字・性能的なレビューはこちら↓
メリット
筐体|Cinema Lineであるということ

初めから何を言っているんだと言われそうですが、メリット1つ目は「Cinema Lineであるということ」です。
FX30は本当のプロの現場や、テレビ制作などで用いられるほどのカメラではないのかもしれません。
ですが、上位機種のFX3とほぼ同じ筐体を採用し、デザインも踏襲したカメラとなっています。
一眼ミラーレスカメラシリーズである「α」と違い、「Cinema Line」という点に大きな意味があると感じます。
3ヶ月間使用してまず感じたことは、映像を撮影する上で考え尽くされたデザインであるということです。
RECボタンの位置やタリーランプの点灯、ファインダーのない筐体など様々な点でCinema Lineである意味を感じました。
RECボタン
まず映像を撮影する際に必ず押すボタン、RECボタン。
FX30にはRECボタンが2箇所あり、「シャッターボタンで録画を開始設定」をONにすると3箇所になります。

一台のカメラに3箇所もRECボタンがあるのです。
これにより、どのカメラの配置や状態でもRECボタンが押しやすく、瞬時にRECを開始できます。
正直そんなにRECボタン必要か?などと思っていましたが、ジンバルなどに載せている時や、自分の角度的にRECボタンが押しにくい状況など意外と複数箇所のRECボタンを使用することが多く、とても便利です。
タリーランプ
タリーランプとはREC中に点灯する赤いライトのことです。

FX30を使用するまではタリーランプなんて必要か?などと考えたりすることがありましたが、久しぶりにSony α7IIIで映像を撮影した際に「RECできているか?わかりにくいな…」と感じました。
(なんなら少しヒヤヒヤしたレベルです笑)
FX30を使用していると本当に映像が撮影しやすく、ミスを格段に減らすことができると感じました。
これはもうαには戻れないほどです。
1/4ネジが筐体に複数ある
これもまたCinema Lineのカメラだからこそのデザイン。
1/4ネジが筐体の左右・上部・下部に用意されています。

この恩恵を大きく受ける人は「程々のリグを組む人」です。
(筆者はこの「程々にリグを組む人」に当てはまると思います)
リグで必要なケージを使用せずにカメラに周辺機器を取り付けることができ、カメラを軽量化できます。
もちろん大きなリグを組みたい人はケージが必須になるとは思いますが、ハンドルとマイクやモニターくらいであれば十分カメラ単体で取り付け可能です。
スモールリグなどの様々なパーツを用いると本当に便利です。
筆者は上部にNATO規格のレールを取り付け、そこにトップハンドルを取り付けています。
そのトップハンドルにモニターやマイク等を取り付けることができるので、ハンドルを外せばカメラ単体になり、ジンバルに搭載する際にシームレスに移行できるという環境を実現しています。
ジンバルに載せる時は少しでもカメラが軽い方が良いので、ケージを使用しなくて良いのは本当に便利です。
映像|撮れる映像が一段上
シネマの色味
正直抽象的な表現になり、レビューが難しい撮れる画について。
FX30で撮影した映像はなぜかとても良いです…
実際にα7IIIとFX30で撮影した映像を家族に見てもらいましたが、「FX30の方が圧倒的にしっとりとした雰囲気で美しい」という感想をもらいました。
映像カメラに関して全くの興味がないと思われる人に聞いた感想なので、客観的な意見かと思います笑
このしっとりとした雰囲気というのは本当に感じます。
これは確実にレンズによる違いではありません。
もちろんα7IIIは10bitで撮影できるカメラではないので、正確な比較ではありません
ですが10bit撮影が可能なα7IVも使用していた筆者の感覚では、α7IVともまた違う雰囲気の映像が撮影できていると感じています。

一つ言えるのであれば、ノイズから生まれる質感なのかもしれません。
映像カメラ素人の筆者が言えることではないと思いますが、本当にシネマカメラなんだと感じる画です。
正直ノイズは相当出ると言っていいほど出ます。
ですがこのノイズが良い雰囲気に仕上がるのです…
色が良いと編集が楽しい

そして撮影した映像の色が良いと本当に編集する際に楽しく、テンションが上がります。
こんなレビューでいいのかと思ってしまいますが、これは本当にテンションが上がります。
テンションが上がるカメラって、重要だと思います。
テンションが上がった状態でカラーグレーディングをすると完成の仕上がりもなぜか一段階良いように思えます笑
とはいえ、これは本当に完成度が高くなっているようで、実際に第三者の方に「本当に色が良い」と言っていただいたことがあるので、FX30の色が良い→編集のテンションが上がる→完成度が高くなるという好循環を生み出せています。
もちろん10bit撮影ができるので、カラーグレーディング耐性も高いです。
ファン搭載で熱停止を防ぐ

筆者がα7IVを使用していた際に最大の問題となっていた発熱による熱停止問題。
今のところFX30では全く熱停止は発生していません。
熱停止どころか、熱くなっているように感じたこともあまりありません。
給電しながらの使用でもほぼ全く問題がないと言えそうです。
もちろん夏場の使用では、さすがに熱停止が発生するかもしれませんが…。
写真|想像以上に使える
これは本当に嬉しい誤算でした。
「シャッター幕がないなんて写真が撮れないも同然」なんてそんな固定概念に囚われていたことに気づきました。
(ランクは違えどNikonのフラッグシップ機であるZ9はシャッター幕が搭載されていないですし)
そしてα7IV・α7IIIsなどで高い評価を得ている新しいカラープロファイルがFX30にも、もちろん搭載されています。
そして写真撮影にも適用できます。
頭の中でFX30に対して写真を撮影する&新しカラープロファイルという考えがなかったので、気づいた時に正直驚きました笑


映像機で撮影した写真がここまで綺麗とは…と衝撃を受けましたが、特に大きくαと違う点があるわけではないので、冷静に考えれば当たり前のことなのかもしれません。
ですが、Cinema Lineのカメラで綺麗な写真が撮影できるということ自体が本当にありがたく、便利なものです。
写真性能について詳しくは以下の記事にまとめているので、是非そちらをご覧ください。
デメリット
筐体|映像特化であるということ
ここまで写真も撮影できると触れたものの、映像特化のカメラであることに変わりはありません。
もちろんCinema Lineとして登場しているカメラなので、映像特化でないと困るのですが、映像特化であるゆえのデメリットも もちろんあります。
モードダイヤルがない

FX30にはモードダイヤルがありません。
映像を撮影する上で、動画モードしか使用しないといえばそこまでですが、カスタム設定や写真モード、その他のモードに切り替えたい時には、ダイヤルを回して変更することができません。
FX30にはモードボタンがあり、ボタンを押したのちに、画面上でモードを変更する必要があります。
物理選択ではなく画面上での変更となるため、選択ミスが発生しやすいなと感じます。
かと言って、本体上部にモードダイヤルを設置するとフラットな筐体が失われてしまうので、これに関しては最適解なのかもしれません。
バッテリー持ち
バッテリー持ちが良いとは言えないというのが正直なところです。
Sonyが公表しているバッテリー持続時間を本当に発揮しているだろうか…と思ってしまうほどです。
もちろん良いとは言えないだけで、悪くはありません。
映像を撮影するとどのカメラもバッテリー持ちが悪くなるからです。
少なくとも60分以上は連続使用できるので、十分な人も多いでしょう。
ファンを稼働させる電力なども考えると妥当なのかもしれません。
結局大きくなる

コンパクトなシネマカメラであるFX30ですが、リグを組んだり、パーツを取り付けたりしていくと、結局大きくなっていきます。
このあたりはSIGMAの「SIGMA fp」と似ている部分を感じます。
どちらもコンパクトなシネマカメラとして押し出されているカメラですが、リグを組めば結局どこどこまでも大きくなります。(当たり前ですが)
映像|細かな癖がデメリットになる
ノイズが出る

ノイズが出るということはメリットであると、メリットでお話ししました。
ですが、もちろんデメリットにもなります。
クリアな画が撮影したい時や、女性モデルを撮影する時など、ノイズが出てほしくない時は必ずあるはずです。
その時に、FX30では対応できないことが予想されます。
FX3などのフルサイズ機では、ノイズが出にくいということで、ノイズが必要であれば編集でノイズを足すことができます。
=ノイズが元から出ていると、ノイズ表現を取り除くことができない。
ということになります。
人によってこのノイズの発生は、FX30に対する大きなデメリットとなると思います。
AFが遅いことがある
AFが遅いことがあるというのは、以前別の記事にもまとめましたが、純正レンズを使用するとAFが速く正確であるということに気づきました。
ということで、サードパーティー製のレンズではAFが遅い可能性があります。
FX30を使用する際は純正レンズを使うことを強くオススメします。
写真|機能は最低限
先ほどから何度も言っているように、FX30はCinema Lineのカメラということで写真機能は最低限で十分です。
このことを前提として、デメリットをまとめていきます。
電子シャッターのみ

FX30は電子シャッターのみということで、シャッター幕がありません。
そのため動きのあるものを撮影した際に、ローリングシャッター歪みが発生してしまいます。
特に問題のない方も多いとは思いますが、動きのある写真も撮影する可能性のある方は注意が必要です。
(ちなみにFX3にはシャッター幕が搭載されています。)
連写など様々な写真機能が使用できない
シャッター幕が搭載されていないことで、連写などの本格的な写真撮影には必須の機能が省略されています。
デメリットとなる人にとってはデメリットになるかもしれませんが、写真機との棲み分けができるというメリットと捉えることもできそうです。
まとめ



今回はFX30の3ヶ月レビューをしてきました。
FX30、本当に良いカメラです。
個人的には今まで使用してきたカメラの中で1番といって良いほど好きなカメラになりました。
もちろんデメリットも見えてきましたが、そのデメリットがメリットに感じてくるほど良いカメラです。
それは、万能なカメラではないからこそ、特化した部分(映像撮影)で最高レベルのパフォーマンスを引き出すことができるということだと思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました!

今回の機材
カメラ|Sony FX30
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