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SIGMA|SIGMA Canvas.

SIGMA 90mm F2.8 DG DN レビュー|小型・軽量で描写も妥協しない最高の中望遠。

中望遠で切り取る街、日常、時間…

今回はSIGMA 90mm F2.8 DG DN|Contemporary(以下 SIGMA 90mm F2.8 DG DN)を紹介・レビューしていきます。

結論から言うと、このレンズは「中望遠なのに軽量・コンパクト・高い描写力で、気軽さを与えてくれる最高のレンズ」です。

それでは詳しく見ていきましょう!

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※この記事では、SIGMA 90mm F2.8 DG DNの使用感などをまとめています。細かな仕様や性能は、他の方のレビューや公式HPなどをご覧ください。

小さく軽く、でも中望遠が使いたい。

早速ですが、今回のお話をする上で重要となる「中望遠」という言葉を、少しだけおさらいしていきましょう。

レンズには画角というものがあり、超簡単に区分すれば広角・標準・望遠となります。

そして、〜35mmまでを広角・50mm辺りを標準・85mm〜を望遠ということが多いです。

その中で今回のレンズは90mm。

簡単な区分では望遠域に含まれますが、中望遠と言われることも多く、ここでは中望遠と呼ぶことにします。

そしてレンズは一般的に、広角になればなるほど・望遠になればなるほどレンズが大きくなり、望遠側は特にその傾向が強くなります。

90mmというレンズは中望遠ということで、比較的レンズが大きくなりがちということです。

この中望遠域では85mm・90mm・105mm・135mmと焦点距離が刻まれることが多く、どれも比較的レンズは大きいものが多い印象です。

(特に人気の85mmや135mmはポートレートレンズと呼ばれることが多いですね!)

その中でこのSIGMA 90mm F2.8 DG DNは驚くほど小さく、軽いレンズとなっています。

この時点で、中望遠が大好きな筆者にとって、そして気軽さを求めていた筆者にとっては最高の選択肢であり、最高のレンズであることに間違いなし!ということで購入しました。

少し長くなってしまいましたが、さらに詳しく見ていきましょう。

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メリット

軽量・コンパクト

何度も言う通り、このレンズは軽量・コンパクトです。

重量は295g、フィルター径は55mmとなっています。

300gを切る軽さと、小さなフィルター径。

毎日のようにカメラを使う筆者にとって、毎日持ち運ぶことができる重量とサイズであるこのレンズはとても良いです。

このように軽量・コンパクトなレンズは、持ち出す機会を与えてくれますし、気軽さを与えてくれます。

この持ち出す機会と気軽さが1番重要なことだと思います。

「とりあえず今日も持っていっておくか…」が “撮影すること” に直接結びつくからです。

他を見渡してもこのような軽量・コンパクトな中望遠レンズはあまりないのではないでしょうか。

ちなみにこのレンズはSIGMAのレンズのラインナップの中で「Contemporary」というラインのレンズとなっており、「高性能・小型・軽量」を重要としているラインです。

圧倒的なビルドクオリティ|金属ボディー

最近のレンズは、軽量化を目指すため素材がプラスチックであることが多く、少しビルドクオリティ(完成度・剛性)に満足が得られない方も多いのではないでしょうか。

オールドレンズやシネレンズ(映像用レンズ)は金属が使われていることが多く、そのビルドクオリティに魅了される人も多いと思います。

このSIGMA 90mm F2.8 DG DNは「I series」というビルドクオリティにこだわったシリーズのレンズとなっています。

これが最高なんです…

金属削り出しで作られたというボディー、たわみのないレンズフード。

絞りリングのカチカチとした感触、ピントリングのトルク感。

光が当たると黒光りする外観。

これが「I series」です。

(個人的には好きすぎるので愛シリーズですけど)

と、語り過ぎてしまいましたが、このレンズから感じる質感は、現代のレンズとは思えないほど高級感があり、所有欲を満たしてくれます。

「I series」についてはSIGMAのHPでも詳しく説明されているので是非。

デザイン

ビルドクオリティと同じくらいデザインも良いのがI seriesであり、SIGMA 90mm F2.8 DG DNです。

SIGMAで使われているフォントで統一された文字、不要なことは書かないシンプルさ。

ブラックとホワイトのモノトーン、フォーカスリング・絞りリング・レンズフードにそれぞれ統一されつつ異なるギザギザのデザイン。

絞りリングなのか、フォントなのか金属筐体から感じる雰囲気なのかわかりませんが、少しレトロさも感じるこのデザインはとてもよく、筆者はお気に入りです。

ビルドクオリティとデザインにこだわりのある筆者にとって、このレンズはとても満足度が高く、所有欲を満たしてくれます。

そして個人的お気に入りなのはレンズフードを収納した時の一体感のある見た目です笑

驚く描写力

レンズは一般的に大きくなればなるほど描写力や解像力が高いことが多いです。

これは各社が「描写力×F値の低さ」を掛け合わせてグレードの高いレンズを作っていることから大型化するという側面もあると思います。

なら、「SIGMA 90mm F2.8 DG DNはコンパクトだから描写力が低いのか」と言われれば、そんなことはないのです。

光と影の描写
晴天・少し逆光のシチュエーション
中望遠のため圧縮効果も得られる
シャープさとボケ感

さすがレンズメーカーのSIGMA。

驚くほどの描写力・解像力で、6000万画素以上の高画素でもしっかり描写しています。

背景ボケも綺麗
立体感が際立つ

しっかり描写していればいいわけではないという意見もあると思います。

筆者もそうだと思います。

ですが、このSIGMA 90mm F2.8 DG DNはボケ感も美しく、しっとりとした写真を撮ることもできると感じています。

近くのものにピントを合わせれば、背景はしっかりと美しくボケてくれますし、ピント面はもちろんシャープです。

fpシリーズとの相性

前述の通りこのレンズはI seriesですが、I series自体がSIGMAのカメラ「fpシリーズ」のために設計されているといっても過言ではありません。

それは、I seriesが登場する前にSIGMA fpが登場し、キットレンズとしてのちにI seriesとなる45mmのレンズが登場しているためです。

そして筆者はSIGMA fp Lを購入する際にこのSIGMA 90mm F2.8 DG DNを購入しています。

ということで、SIGMA 90mm F2.8 DG DNはfpシリーズとの相性は抜群です。

SIGMAといえばサードパーティーのレンズメーカーというイメージが強い方も多いと思いますが、SIGMA fpと組み合わせることで純正同士の組み合わせになります。(当たり前ことではありますが…)

サードパーティーのレンズだという感覚を持っている方にとっては、SIGMAのレンズが純正レンズになるという感覚は少し不思議なのではないでしょうか。

そして前述の「ビルドクオリティ」や「デザイン」に関してもfpシリーズと組み合わせることでより一層良いものになります。

これはあくまで憶測ですが、デザインコンセプトやデザインガイドラインのようなものがあるはずで、デザインの思想や方向性が統一されていることからくる相性の良さだと思います。

※相性は抜群と言っていますが、1つだけfpシリーズと組み合わせる際に気になる点があり、詳しくは以下の記事で触れています。レンズ自体の問題ではないため、ここでは割愛します。

ポケットに6100万画素。SIGMA fp L レビュー|最高に癖のあるカメラだが、確実にこれを求めていた。

SIGMA fp L(fpシリーズ)のレビューはこちらをご覧ください。


デメリット

正直デメリットが見つからない…というのが本音です。

そんなわけ…と思われると思いますが、筆者自身 記事を書きながらびっくりしています笑

SIGMA 90mm F2.8 DG DN本体にはデメリットが今のところ見つからないので、レンズキャップのデメリットを書いておきます。

マグネット式メタルキャップ

I seriesのレンズにはマグネット式メタルキャップと言われるマグネットで装着できるレンズキャップが付属しています。(一部を除く)

このマグネット式メタルキャップ、レンズキャップの革命か!?と期待していましたが、実際には正直使用するに至りませんでした。

使用するに至らなかったというより、使用できなかったです。

それはSIGMAのHPにも記載されているのですが、

・レンズ保護フィルターとの併用ができない

・レンズフードを装着していると脱着がしづらくなる

という2つの課題から筆者は使用できませんでした。

筆者はレンズ保護フィルターを装着する派なので、その時点で使用することができませんし、そうでなかったとしてもレンズフードを装着して使用したい場面はあるはずです。

このマグネット式メタルキャップだけのPVも公開されているくらいなので期待していましたが、ん〜と言った結果でしょうか…。

SIGMA公式YouTube|マグネット式メタルキャップPV

SIGMAの社員さんもわかっているはずです。

なぜなら普通のレンズキャップも付属しているからです笑(さすがです)

ということで筆者は普通のレンズキャップを使用しています。

フォーカスモーター

デメリットは全くありません!と言うのも、やはり信用性に欠けるので本当に細かいことだけ最後に言っておきます。

フォーカスモーターの振動が若干手に伝わってくる程度発生します。

これは筆者がSonyのフォーカスを知ってしまっているため感じるといった、そんな些細な程度です。

もちろん振動が撮影体験に関わってくるほどのものではありませんし、駆動音が気になるというわけでもないので、本当に気にしなくて良いでしょう!


まとめ

SIGMA 90mm F2.8 DG DN、本当に良いレンズでした。

軽量・コンパクトで持ち出す機会と気軽さを与えてくれるこのレンズは筆者にとって最重要なことですし、皆さんにも当てはまることではないでしょうか。

そしてビルドクオリティには正直驚かされましたし、デザインはレンズのデザインとして完璧に近いように思います。

もちろんレンズとしての性能や描写力・解像力も良く、とても美しい画の撮れる中望遠レンズと言えます。

そしてこのレンズは驚きの価格で、7万円程度で購入することができます。

7万円が安いとは思いませんが、レンズとして、そしてこのクオリティで7万円はコスパ最強すぎると言えるでしょう!

軽量・コンパクト・ビルドクオリティ・デザイン・描写力・高コスパ…

是非使ってみてはいかがでしょうか。

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\撮影で使用したカメラ、fp Lのレビュー記事はこちら/

使用機材

カメラ|SIGMA fp L

レンズ|SIGMA 90mm F2.8 DG DN(Lマウント)

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運営・ライター

京都生まれ大阪育ち、京都市在住。幼い頃にNikonのコンパクトデジタルカメラに触れ、写真を撮り始める。小学生の頃にNikonの一眼レフを購入し、写真撮影を始める。高校入学と共にカメラを本格的に使い始め、映像制作も行う。写真撮影はスナップからポートレート、記録・風景・鉄道など様々。

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